舞台照明用語集_舞台業務従事者に役に立つサイト
知っているのが当たり前の社会を生き抜くために、先ずは基礎知識をマスターすることが舞台照明家になる第一歩。プランを考え、仕込み図を書くようになる前にやらなきゃいけないことはいっぱいある。
舞台照明は大容量の電気を扱うため電気知識も必要だし、高所作業で安全に作業するには労働安全衛生法も知っておかなきゃならない。毎日が勉強、そして先ずは使える照明さんを目指そう!
あおる
明るくしたり、暗くしたりを繰り返す操作
アッパー・ホリゾントライト
ホリゾントを上部から均等に照らす照明器具。一列に40個から80個のライトを並べて使用する。
イラストレーター
アドビのドローソフト。舞台業界では仕込図を書くアプリとしてメジャー。ベクターワークス派が多いが、イラレ派も一定数いる。
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暗転
劇場などで、舞台と客席との照明を消して、その暗闇の中で場面転換をすること。
暗転緞帳
舞台と客席の照明を消して、暗いままで緞帳を上げて開幕すること。または下げて終幕すること。
板付き
幕が下りているときや暗転中に舞台に出て待っていること。幕が上がった時や照明が付いたときにすでに舞台に演者がいること。板付きでない場合は出といい、出てくる方向によって 上出、下出と言う。
エスエス(S.S)
サイドスポットライト(Side Spot Light)の略称。舞台袖中に設置したライトで、舞台上の人を照らす灯り
エフェクトマシン
ホリゾントなどに雨、雪、滝、波、火炎、流れ雲などの模様や情景などを投影し、視覚的効果を得る照明器具。
投影距離にあわせ先玉レンズをつけたプロジェクタースポットに、ネタと呼ばれる模様板をいれた機器(ディスクマシンやスライドキャリア、ダブルマシンなど)を装着して使用する。
ザ・昭和の効果機器。今どきの照明さんは、セッティングすらできない人もいます。
エリプソイダルスポットライト
矩形やゴボネタを照射できるスポットライト。エリスポと呼ぶのが一般的だが、商品名の方が認知されているのであまり言わない。ソースフォーがメジャー、たまにリクリ
オーバーハング
通常、スポットライトはバトンに吊って使用するが、イントレなどに仕込むときにパイプの上部に灯具を取り付ける方法をいう。
介錯棒
長さ4メートル程の竹竿またはアルミ製、木製の棒の先に器具が付いたもので、それで舞台の上に吊ってあるスポットライトの照射方向や角度を調節するのに使用する。
東芝ライテック製 AL-MCB-Lが本家。ジェフコム製は安いけど、単管と同じ太さなので女性スタッフは操作しづらい。
カット・アウト (C.O)
場面に使用する照明全部の電気回路を、瞬間的に消灯する操作のことをいう。一瞬で暗くすることをいい、「ブラック・アウト(B・O)」ともいう。
カット・イン (C.I)
場面に使用する照明全部の電気回路を、瞬間的に点灯する操作のことをいう。
上手 ( Stage Left)
舞台(ステージ)の左右を区別する言葉。客席から見て舞台右側をいう。英語では舞台から見た左右で表すので、上手は stage leftと呼ぶ。
カラーフィルタ
照明器具の照射光の色を任意の色にするための色の付いたフィルタのこと。一般的にポリエステルフィルムに着色したものを使用している。日本製のカラーフィルタは、2桁の番号で色相と濃度を表示している。10の位は色相を表し、10番台はピンク系、20番台は赤系、30番台は橙系などとなっている。1の位は濃度を表し、数が増えるほど淡くなる。
客電
劇場、ホールなどの客席用の照明をいい、0~100%(パーセント)で細かに調整できる。開演中は、この照明を消したり、少し減光したりする。
クロスフェーダー (cross fader)
調光操作卓で「クロス・フェード」を行なうフェーダーのことをいう。二本一組で構成され0~100%までの目盛りを逆方向に平行配列し、一方向への操作で、照明場面を転換するフェーダー。
桁吊り
吊り物バトン等の下にもう一本バトンやパイプを設けて、スポットライトや道具を吊り込む方法のこと。パイプやバトンは、ロープもしくはスリングで吊るすのが一般的。
コンモ
一つの電気回路に、並列に複数の灯具を接続すること。
作業灯
舞台で作業するための照明のこと。通常はボーダーライトのW(生=カラーフィルターを入れていない)回路を使用する。
サス残し
照明の手法。場面の途中や幕切れで全体の照明を消して、サスペンションライトだけで特定の登場人物を照らしている状態。
サスペンション・ライト
略してサスという。舞台の天井から吊るした照明器具で、下に向けて照らす照明のこと。または、そのように配置した照明器具。
地明り
舞台の仕込み作業や転換作業のための照明をいう。舞台全体をフラットに照明する一種のベースライトをいうこともある。
シーリングスポットライト
舞台上の出演者、舞台装置などを客席上部または客席方向から照らすために、客席の天井部分に設置されている照明設備。その場所を、舞台に近いほうから第1シーリング、第2シーリングと呼ぶ。
下手 ( Stage Right)
舞台(ステージ)の左右を区別する言葉。客席から見て舞台左側をいう。英語では舞台から見た左右で表すので、下手は stage right と呼ぶ。
シルエット
ホリだけをつけた状態で、舞台上にいる人の輪郭だけを見せるような明かり
仕込み図
機材を配置する場所や使用する回路、持込機材を明記した図面。現場に乗り込む一週間前目安に劇場ホールに送信し、仕込み内容など詳細打合せをするのがマナー。ベクターワークスで書くことが多い(イラストレーターの人もいる)
スタンド
舞台床の任意の高さにスポットライトを設置する為の器具で、高さ約6cmの「平置きベース」から3段伸ばしの「ハイスタンド(3.6m)」まで各種ある。ステージサイドから照明を当てる時などによく使われる。
ステージスポットライト
舞台袖に設置し、舞台上の演者や舞台装置を照らすための器具で、スタンドの取り付けて使用される。SSと略して記す。
スポット残し
照明の演出テクニック。幕切れや場面の途中で、照明がフェード・アウトになったとき、特定なものだけにスポットライトが当たっている状態。
スポットライト
照明器具の一種。レンズの付いた器具で、光源から出た光を照射する照明器具。アクセントをつけるのに用いる。
スモークマシン
人工的に煙り(スモーク)を発生させる装置。専用のスモークジュースが必要。ヒーターを内蔵しているが裸火にはならず「火器の使用」には当たらないが、液体の種類によって禁止行為解除申請が必要となる。
ディフュージョン(DFシリーズ)、ロスコ(ROSCO)などが有名だが、最近は安価なタイプANTARI Z-800なども使える機種としてレギュラー化してます。
タッパ
タッパとは高さのこと。文字タッパや飛切りタッパなどタッパ決めは、エレベーションデザインを担う重要な作業。
袖の広さも間口も奥行きもワンタッチで計測できる優れもの
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レーザー測距計
調光盤
照明の主要設備。操作卓からの操作信号を受け取り、直接照明器具の調光を行う装置。1回路に1個の調光器が必要となる。
トーメンタルスポット
プロセニアムの上手と下手の側壁の裏側(舞台側)に設置されたスポットライトのこと。数台のスポットライトが縦に取り付けてある。略して、トーメンと呼ぶ。
凸レンズのスポットライト
照射面のエッジがシャープに出てくるスポット。劇場などではフロント・シーリングなどで主に使用されている。電球は「ハロゲン電球」を使用。500wから2000wまで通常使用されている。
TOP(トップ)
舞台上方からの明かり、Topサスとも言う。 ステージ全体を暗転し、指定された立ち位置を照らすことで、他より強調したい場合に使うアクセントの明かり。表情は見えにくい。
どんテラ
前明かりが緞帳に当たっていること。幕間の緞帳では、まだ続きますという意味も含めて、ドンテラをつけていることが多い。
パーライト
灯体そのもには仕掛けはなく、電球を使い分けることにより効果の違いが出てくる。その種類はVN(ベリーナロー)、N(ナロー)、M(ミディアム)に別れていて、それぞれ照射幅の違いがある。電球は「シールドビーム型ハロゲン電球」を使用。500w/1000wがある
バンドア
スポットライトの前部に取り付け、照射される不要な光を遮断する付属器具。上下・左右4枚の扉の開き加減で調節する。
バック
舞台奥の上方から斜め下に向けて照らす明かり。背面から対象物までの距離感を表現できる。
バックフット
舞台奥の方から観客の目に入るようにするあかり めつぶしともいう。また舞台上にいる人の輪郭を見せる明かりとしても使う。
バリライト
コンピュータ制御で遠隔操作して、カラー変換や灯体を任意に回転させることが可能な照明器具の商品名。120の色相の変換が可能で、ビーム角も任意に調節でき、複数のライトをコンピュータで一斉に操ることもできる。
ハレーション
光の当て方で、反射が光って見えること。
ハロゲンランプ
照明器具の光源ランプの種類。舞台用器具ではハロゲンが主流。
灯入れ
舞台装置の灯台、あんどん、灯篭、提灯などに、照明器具を仕込み点灯させること。
ピンスポットライト
人員操作で動きを追って照射することができる。目立たせたい人や注目させたい人をクローズアップする照明器具。ほかのスポットライトよりも明るく、輪郭がはっきりしている。略してピンスポ、ピン、フォロースポットともいう。
ブッチ
舞台の左右上方から舞台中央方向に向けて斜めに照らす明かり。両サイドからの明かりが交差して対象物に当たるようにするのが基本で、「斜めに交差させる=打っ違い」という言葉から俗称で呼ばれる。
フット
舞台上にいる人の影をホリゾントに映し出す演出。フットライトは舞台の最前部の床または花道沿いの床に設置して、演技者を足下から照らす照明器具を言う。
ブラックライト
紫外線を発光させる照明器具で、蛍光物質を塗った被写体に照射すると被写体が発光して特殊な効果が得られる。
ブラック企業
朝から晩まで働いても残業代が出ない、過剰な叱責などハラスメントも多いと言われている舞台・TV業界。ブラック企業が多く、3年勤める人が1割の企業もある。好きじゃなければ勤まらない職種
フライダクト
舞台の吊り物パイプに線樋(せんぴ=照明器具を接続するためのコンセントを取り付けた配線ダクト)を取り付けた照明用昇降バトンのことをいう。スポットライト等の器具を仕込んで、サスペンションライト等として使用する。同義語:サスペンションバトン
ブルー暗転
場台上で作業や立ち位置確認ができるように、ブルー系の色を入れた灯体で舞台を当てて暗転すること。曲間はブルー暗ね!とかで使う。
フルハーネス
一時枯渇だったフルハーネス。舞台業界においても、むき出しのフロントやトーメンタルでの高所作業では、資格や安全器具の装着が必要。
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フレンネルレンズのスポットライト
照射面のエッジがソフトに出てくる。舞台では地明りなどで使用され、舞台面を綺麗に染めてくれる。電球は「ハロゲン電球」を使用。500wから2000wまで通常使用されている。
フロントサイド・スポットライト
プロセニアム劇場で、観客席の上手と下手の両壁の上部に設置して、舞台上を照らすスポットライトのこと。
ボーダーライト
舞台の上部に吊って、舞台全体を均等に照らす照明器具。舞台上での作業灯りとなる。
ホリゾント
舞台の最後方一面に設けられた幕または壁のことを言う。アッパーホリゾントとロアーホリゾントと呼ばれる照明器具で、さまざまな色に染めることができる。また照明効果機器で模様を投影することも可能。
ミラーボール
小さな鏡の板をたくさん貼り付けた球形の照明器具で、回転する構造になっている。これに照明を当てると反射した光が壁面に映る。モーター搭載器は任意のスピードで正回転もしくは逆回転させることができる。
劇場ホールでは1尺〜2尺サイズのミラーボールが多く使われている。
ムービングライト
リモートコントロール可能な照明器具の総称で、調光・光の移動・色の変化などが可能。基本的には自ら首を動かす方式と本体は動かず、先端のミラー(鏡)を動かす方式に分かれる。複数の器具をコンピュータにより一括管理すればシーン(場面)ごとのあかりをセットできる。
明転(めいてん)
舞台転換方法のひとつ。舞台が明るいまま場面転換すること。または暗い状態から明るくすること。
ロアー・ホリゾントライト
舞台奥に設置し、舞台の床面からホリゾントを均等に照らすための器具。通常はアッパー・ホリゾントと対にして用い、カラーフィルタを使って色彩効果を得る。
A型コネクタ
照明コネクタのひとつで定格60A、30Aがある。60AタイプをラージAと呼ぶ。現在は生産終了している。
C型コネクタ
舞台やテレビスタジオで用いられる照明コネクタ。両極間に突起があり極性が固定され、アース端子を設けるなど安全性を高めた設計。60A、30A、20Aの3種類があり、30Aは旧式のA型に差し込める。
【ここから買えます】:Panasonic C型30A
D型コネクタ
照明用200V対応のコネクタで、定格電流は20A、定格電圧は250V。
T型コネクタ
舞台やテレビスタジオで用いられていた照明コネクタのひとつ。定格電流は20A、定格電圧は250V。
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