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音楽用語集 た~の舞台スタッフに役立つ用語集-STAGE ARCHIVES

タイ

ふたつの同じ高さの音符のうえ、または下につけられる弧線こと。ふたつの音は切れ目なく連続したひとつの音として演奏する。

タイト (tight)

ドラムやリズムセクションの緊張した演奏状況をいう。16ビートのフュージョンでよく使われる。

ダカーポ

楽譜の始めから繰り返して演奏すること。略号はD.C.。楽譜の複縦線の下部(または上部)に記される。

ダブルバー

楽譜に書かれる複縦線。譜表に垂直に引かれた2本線のこと。調子や拍子の変わり目、楽曲の段落などに用いられる。

ダルセーニョ

略号はD.S.。楽譜のセーニョの記号まで戻って反復演奏すること。

タンゴ

19世紀後半に、アルゼンチンのブエノスアイレスの下層民の間で流行した民俗音楽。1910年代に、バンドネオンを主楽器として発展したのがアルゼンチンタンゴ。後にヨーロッパに伝わって、洗練されたものがコンチネンタルタンゴ。


通奏オペラ

参照:無限旋律

通奏低音

バロックオペラやバロック音楽の伴奏方法。ロックジャズのコード伴奏と同様に数字で表記された和音を鍵盤楽器奏者および低音楽器奏者が即興的に演奏する。

附き直し(つきなおし)

1:下座音楽の用語。もう一度、元へ返してやり直すという意味。演奏していた音楽を一端止め、次のきっかけでもう一度最初から演奏すること。
2:下座音楽のように、効果音を長く続けないで、所定のところで一度止め、次の程良いところからかかること。

附け (つけ)

附け三味線、附け笛、附け鼓などと使い、役者が演奏しているふりに合わせて、舞台裏で専門の演奏家が演奏し、観客にはあたかも役者自身が演奏しているかのように聴かせること。

ツボ・坪・壷

三味線などの弦を正しく押さえる位置。

爪弾 (つまびき)

三味線などの弦楽器を撥(ばち)を使わずに指で演奏すること。

連弾 (つれびき)

邦楽用語。琴や三味線などを二人以上で弾くこと。


出語り

歌舞伎で浄瑠璃の演奏を舞台に出て行うこと。義太夫は出語りの場合と姿を見せないで簾(みす)の中で演奏する場合とがあるが、常盤津、清元、富元などは出語りである。

デキシーランドジャズ

アメリカ南部、ニューオリンズで演奏されていたジャズを、白人が自分たち流に解釈して演奏したものをいう。オリジナルまたは黒人が演奏するジャズは、ニューオリンズジャズである。

手事(てごと)

箏曲や地唄などの用語。唄の間に挿入される長い間奏で、器楽的に鑑賞する部分。短い間奏は合いの手という。手事は長唄の合方に相当するが、合方は意味を表現するものが多いが、手事には意味がなく、旋律のの美しさとおもしろさを聞かせるものが多い。唄よりも手事を重視した曲を手事物という。

手つけ

邦楽の器楽曲(器楽部分)を作曲すること。

テノール

1:男性の高音部。バスとアルトの中間。また、その音域をもつ歌手。
2:四声の下から2番目の声部。
3:中音域の管楽器の略称。

出端 (では)

1:能楽で、後シテまたはツレが登場する際に演奏する囃子。大鼓、小鼓、笛、と太鼓で演奏する。
2:歌舞伎で主役の登場。またその際の舞踊あるいは、伴奏の囃子や浄瑠璃。
3:琉球舞踊などで役者や踊り手が登場すること。出羽と書いて「んじふぁ」という。琉球舞踊では板付きの演目はなく、演奏に乗って踊り手が登場すること。登場して定位置につくことを立羽という。

出囃子

歌舞伎舞踊や日本舞踊などで、長唄や囃子など伴奏音楽の演奏者が舞台に出て演奏すること。現在は囃子についていうことのほうが多い。

転調

楽曲が途中で別の調に移ること。

ドライブ

ジャズの演奏家の間で使用される言葉で、少し速いテンポで人間を鼓舞させる躍動感のある演奏のこと。スイング感とかノリともいう。

トリル

良くつかわれる装飾音で、音符上に書かれた音と、その2度上の音を急速に交互に演奏すること。tr.と略して記す。

トレモロ

同じ音、または、ある音とある音を急速に反復して演奏すること。

トーンクラスタ

現代音楽で使われる奏法。ピアノでは、指定された音高と音高の間の全ての鍵盤を同時に鳴らす奏法。指だけでは演奏できないので、腕などを使って演奏する。管弦楽曲では多くの楽器を動員して、指定された範囲の音階を同時に演奏することを言う。



な行

長唄 (ながうた)

三味線伴奏の唄いものの一つ。京阪地方で長編のものを長歌、短いものを端歌(はうた)といったが、その一部が江戸で歌舞伎と結びついて歌舞伎音楽として発達した。これを江戸長唄といい、通常は長唄と呼ぶ。三味線は細棹を用い、左指(弦のほう)の技巧はほかの三味線音楽に比べて単純であるが、撥の技巧はテンポが速く特徴がある。

曲の類型は多く、柔らかで優雅な舞踊伴奏の「所作もの」、芝居の語りもの的な情緒をもつ「めりやす」、物語的な内容の「段もの」などがある。表現形式も、清元、常磐津などと掛け合いで演奏したり、豪快な味をもつ「大薩摩節(おおざつまぶし)」という演奏部分もある。また伴奏音楽でなく演奏会用に作られた曲、謡曲や狂言、を題材にした曲などもある。

演奏形式は歌と三味線がそれぞれひとりの独吟から10挺10枚以上まで、組み合わせが自在である。囃子も含むので、華やかな大合奏も可能である。基本的に唄の人数と三味線の人数は同数で演奏する。演奏家の芸名(姓)は、杵屋、稀音屋、松島、柏、吉住、芳村、松永、富士田、和歌山、岡安などがある。

鳴物 (なりもの)

下座音楽に用いる三味線以外の楽器または演奏、演奏者の総称。
 主奏楽器は太鼓、大鼓、小鼓、笛、大太鼓。助奏楽器として桶胴(おけどう)、楽太鼓(がくだいこ)、本釣鐘(ほんつりがね)、銅鑼(どら)、当たり鉦(あたりがね)、オルゴール、キンなど多くの種類がある。

二管編成 (にかんへんせい)

木管楽器が2本ずつ編成された古典派の時代のオーケストラ編成。
フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、を中心に第一バイオリン12、第二バイオリン10、ビオラ8、チェロ6、コントラバス4が加わる編成で、トランペット、ホルン、ティンパニーなどが加わることもある。総勢で50人から60人程度となるが、ロマン派以降は編成が4管編成となり、100人を超える曲も生まれた。




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